KCC for OB

慶応クルージングクラブOB会

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KCCフェスティバル 2013

KCCフェスティバル2013

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今回は2013年5月18日に開催しましたKCCフェスティバルについて報告したいと思います。そもそもKCCフェスティバルとは、KCC関係艇によるヨットレースであるKCCカップとレース後のパーティーを合わせたイベントの総称です。今年は、日本学生外洋帆走連盟所属の明治学院大学ヨット部や、OBの方々のご尽力によりOB艇以外の紹介艇からご参加頂くことになり、イベントとしてグレードアップすることができました。

それでは簡単ではありますが、まずはKCCカップの模様から報告をはじめたいと思います。

今回のレースは、小網代湾口(実際にはそこから0.5マイルほど沖)スタートライン→小網代赤白ブイ→城ヶ島沖の釜根ブイ→小網代赤白ブイ→小網代湾口フィニッシュラインの全4マイル強のコース設定で行いました。

南風が20knt前後、波高1.5m程度と、草レースとしてしてはシビアな海況の中、予定時刻11時30分から30分程度遅れたものの、オールフェアでスタートしました。ちなみに、スタートが遅れた理由としましては、帆走指示書ではスタート海面を小網代湾口という記載していたにも関わらず、風上スタートに拘る余り、湾口より大幅に沖よりにスタート海面を設定したことにより、参加艇の海上エントリーが遅れてしまったためです。

前回優勝艇シャークが事前の予想通り、スタートから終止ラインオーナーとしてノーミスでトップフィニッシュ。続いて、事前合宿するなど今回のKCCカップ奪取のために並々ならぬ気持ちで望んだ辰巳OB前OB会会長率いるOB艇ブルーリボンが僅差の着順2位。そして、セールメーカーの吉川OBと蝦名オーナーのダブルハンドで参加するアレキサンドラが、経験の違いと大型艇の帆走性能を発揮し、堂々の着順3位。さらに続くのは、明治学院大学ヨット部所有艇フルードリス、慶應体育会ヨット部出身オリンピックセーラーの石井正行さん率いるランカ、こちらも慶應体育会ヨット部OB柴崎達夫オーナー及び前オリンピック代表監督小松一憲さん率いるステラVと全て招待艇となりました。その後、伊藤先生も乗艇したKCC現役艇ネオパトス、岩田OB所有のサーファス、兼藤OB会会長及び島OB会副会長率いるKCC80年卒共同所有艇のパシフィックボーイズ、馬渡元OB会長及び大澤マルコポーロ船長をはじめとするKCC66〜67年卒共同所有艇のハッチャー、樫田OB及び伊藤OBをはじめとするKCC68〜70年卒共同所有艇の鬼っ子丸が無事フィニッシュを果たしました。その他、松崎OB所有艇シエスタからは、レース前日にエンジントラブルのためリタイアとなってしまいましたが、シングルハンドながら事前エントリーを頂いておりました。

KCCカップ終了後のパーティーでは、パーティ会場であるAOra(ABS所有イベントスペース)にて100名近い参加者が集い、レースの思い出を語り合い、大いに盛り上がることができました。

レーティングを加味したKCCカップの最終結果は、下図の通り、ヨットレースの戦略面を知り尽くしたランカが、初出場ながら堂々の優勝を果たし、KCCカップ(オリジナルラット)とスポンサーである川崎塗装よりコンパウンド一年分を手にしました。

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今年のKCCフェスティバルを振り返ってみますと、毎年開催しているイベントであるにも関わらず非常に新鮮な体験ができたと感じております。今回のレースでKCC外部の招待艇が上位を占めたことが、KCC現役艇やOB艇のヨット熱に火を付けることができたと思います。それが、KCCカップのヨットレースとしての質の向上や、KCCフェスティバル参加者の増加に繋がっていくものと期待しています。来年以降のKCCフェイスティバルでも新鮮な体験ができるように運営体制も強化していきますので、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

2013年KCCフェスティバル運営委員長

虫賀(KCC2002年卒)

【2013年KCCカップ参加艇と成績】

順位

着順

艇名

艇種

艇長

属性

ホームポート

1

5

RANKA Wagstaff30 小林 誠

招待艇

油壺

2

2

Blue Ribbon Seam31 辰巳 豊

OB所有艇

油壺

3

1

SHARK X Vite 31 関根 照久

招待艇

シーボ二ア

4

4

Fleur de lis Seam31 佐瀬 和宏

招待艇

諸磯

5

3

アレキサンドラ Benetau First 40.7 蛯名 毅

招待艇

小網代

6

8

サーファス Beneteau Oceanis 350 岩田 祐士

OB所有艇

京急マリーナ

7

9

Pacific Boys Dufour32 島 信一

OB所有艇

油壺

8

10

Hacher Island Paket 32 須賀 光一郎

OB所有艇

小網代

9

7

Neo Pathos Cyebell 325 檜森 拓実

現役艇

諸磯

10

6

ステラⅤ Hanse400 柴崎 達夫

招待艇

諸磯

11

11

鬼っ子丸 Hanse 345 樫田 善太郎

OB所有艇

油壺

12

DNS

SIESTA Yamaha WS 28 松崎 健

OB所有艇

諸磯

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2013 IFDSブラインドセーリング世界選手権に参加して

「2013 IFDSブラインドセーリング世界選手権」に参加して」      1976年卒 千葉 操   今年5月24日から6月1日にまでの約10日間、シーボニアで開催された上記レースに参加しました。 期間中、1日だけ強風で中止になった他は好天に恵まれ、全15レースを消化しました。 結果から申し上げると、私が参加した「エオリア」チームはB-1クラスで4位(3位と同点・1位の回数の違いで)で、 メダルを逃しました。 【下記リンク参照】 http://2013blindworldsyc.com/race_result/Final.pdf3ブラインドレース

私がブラインドセーリングと関わりを持つようになったのは、2011年の秋に30年来のお付き合いを させていただいている、竹内誠氏からのお誘いがきっかけです。竹内さんは1947年生まれの青山学院 ヨット部卒で、レース艇「カラス」の初代スキッパーをしていた方です。 最初は私が「シークラウンⅢ」で活動していた時に助っ人で乗艇して頂き、それ以来お付き合いです。 ブラインドのお二方、宇田川敏男氏(63)及び内村千文氏(53)はヨット歴4年そこそこですが、ヨットで 海に出ることが大好きで、レースになると素晴らしい集中力をお持ちになっており、一緒に乗艇していて教えるよりも こちらが教えてもらうことが多かったようにも思えます。 昨年5月のブラインド全日本選手権があったのですが私は「沖縄レース」に参加したため、辞退せざるを 得ませんでした。結果は5位、世界選手権には、上位3位までのチームが参加という決まりだったのですが、 海外からの参加数が予想より少なくなったため、開催国特権ということで3チームが追加参加となりました。 ブラインドレース4 ブラインド セーリングのレースでは、2人の視覚障害者(ブラインド)と2人の晴眼者(サイテッド)の4名が 乗り組んで、協力してヨットを操ります。ブラインドの2人はヘルムスとメインセールのトリムを担当し、 サイテッドクルージブセールの調整メインのアウトホール、カニンガム等と、サイテッドスキッパーが眼になり、 声で周囲の状況をブラインドに伝えたり操船の指示を出し、安全を確保します。スキッパーは一切手が出せません。 私のポジションはサイテッドクルーです。KCCの1年生でディンギーのクルーの際してたこととほとんど同じ作業を しています。 因みにスピンネーカーは使用しません。フリーの走りは基本的には観音開きです。 今回のワールドではJ-24を使用して行われ、B1クラス(全盲)、B2クラス(光覚手動)、B3クラス (弱視)の3つのカテゴリークラスに分けて行われました。 ブラインドレース5   振り返ってみて、60歳を過ぎ実質4日間で15レースは大変きつかった。1日4レースの日もあり途中レーデイが 1日あったため助かりました。昨年暮れ、ワールド参加が決まり、年明けからほとんど毎週土曜練習をした成果もあり 何とか恥ずかしくない結果に終わりました。一部KCC関係者の方々も応援に駆けつけていただき、大変心強く感じた 次第です。この場をお借りして、御礼申し上げます。

【関係資料】 http://www.jbsa.jp/ http://2013blindworldsyc.com/

海の安全の日

11月3日(日) 《海の安全の日》を現役が開催します

詳細は下記URLをご覧ください

http://keio-cruising-club.jp/

 

 

2013年度 KCC総会のお知らせ

     2013年度KCC総会のお知らせ
                                      *
 OBの皆様には お元気でご活躍のこととお慶び申し上げます
さて 秋の風が吹き 海ではセーリング日和り・・丘では総会の季節となりました
卒年幹事会・KCC現役 OB会総会を下記の通り開催致します
どうぞ同期の方等 お誘い合わせの上 奮って御参加下さい
お待ちしています
                                     *
日程:11月16日
場所:慶應義塾大学 三田キャンパス
    南校舎5階 457教室(下記案内図 ⑥南校舎)
                                     *

13:30~14:00 卒年幹事会

14:15~15:15 現役総会

15:30~16:30 OB総会

17:30~19:30   懇親会・・懇親会のみのご参加も歓迎です

            場所 キリンシティー田町 050-5796-2285

                    東京都港区芝5-27-10 サンシャイン5ビル2F

            会費 5000円(飲み放題付き)

 準備の都合上 11月9日(土)までに 事務局 上保宛にuwabo@nifty.com 

 下記内容の返信をよろしくお願い致します

  総会に  ご出席

       ご欠席

  懇親会に ご出席

       ご欠席

  お名前

  卒業年度

  近況

キャンパスマップ

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36年ぶりの相模湾横断

36年ぶりの相模湾横断

―真鶴航海記―

森田栄一(1978年卒)

2013年8月14日火曜日10時、坂の上から眺める油壺湾はいつもの静かな佇まい、何時見てもここからの風景には癒されます。夏休みの今日はPacific Boys2に乗って、真鶴への2days cruising。私にとっては36年振りの相模湾横断です。メンバーは81年卒の岩崎・安良城・仰木、そして岩崎の会社の同僚の肥田野氏と、78年卒の私森田の5名。Pacific Boys2は81年卒のメンバーの所有艇で私は居候です。身分は最上級生、でも態度は最下級クルーの謙虚な態度を心掛けております。

始まりは同期で、理事である外山からの二年振りの電話でした。あまりに久し振りだったので悪い知らせかと思い電話に出ると、「どうせ暇してんでしょ、今度のKCC Cupに出なさい、船はPacific Boys2にでも乗せて貰って」という強引な電話。逆らうと大変な事になるので、止む無く参加しました。

大学卒業後8年程は転勤地の広島で船に乗っていました。その後は極めて平均的なサラリーマンとして、休日といえば子供の相手・休日出勤・接待ゴルフと雑用に追われ、全く海とは縁の無い生活でした。

でもやはり海に来ると目覚めてしまいますね。深い緑の両岸に挟まれた静かな油壺湾から出港し、東大臨海実験所の岬を廻った時に見える沖の白波、心震えました。やっぱり還る場所は此処しか無いと。それ以来月に二回位のペースでPacific Boys2のご厄介になっています。

11時出港。沖に出ると、南の風、風速5メーター。ガスっているので伊豆半島は見えませんが、迷ナビゲーター安良城の「真鶴は270度位でしょう」との指示で、その方位に向かいます。本当に着くか?写真は左から仰木、私、迷ナビゲーター安良城。

森田

まだ出港したばかりですが、他にする事もなく、当然の様にビールで乾杯。別名「居酒屋岩崎」の異名を誇るPacific Boys2。シェフ岩崎が、早速お得意の胡瓜の塩漬けを作ります。生姜が利いて実に旨い。鰹の刺身やら、烏賊げその生姜炒めやら、次々出てくる料理に舌鼓を打ち、馬鹿話に興じている内に、3時無事に真鶴入港。写真真ん中は下準備に余念の無い岩崎シェフ、他は怠け者の二人。

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そもそも何故真鶴かと言えば、お土産物屋の店先で、七輪で干物を焼きながら飲み、酒屋の店内で美味しい日本酒を飲むのが目的との事。全員上場企業の社員であるメンバーの行動とはとても思われませんが、迷わずお土産物屋に直行。

まずはアジの干物から始めます。「この店は芸能人が多数来るんよ」というオバちゃんの自慢話を聴きながら、アジ・カマスの干物を食べまくり、ビールを飲みまくり、でもまだ陽は高く、今日の宴会は何時まで続くのか?写真は左から肥田野氏、仰木、岩崎。肥田野氏、既に撃沈!

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次に訪問した地元の酒屋さん。好きな日本酒の一升瓶を購入し、缶詰やら乾き物で一杯やるスタイル。お酒は富山の銘酒「立山」を購入。酒屋のオバちゃんとは真鶴在住のカナダのヨット乗りの話題で盛り上がりました。写真は左から仰木、安良城。仰木撃沈!

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その後船に全員で戻り、身体の整備のために近くの旅館でお風呂を借りました。お風呂に入り一段落した後は、船の甲板で一杯、また一杯。寝静まった港に響く、中年?老年?ヨットマン達の雄叫び。迷惑な雄叫びは夜更けまで延々と続きました。写真は港内から見た真鶴港の入港灯。やっぱり夜の灯台は良いですね。

森田灯台

翌日は早く東京に帰って孫と一緒に一日を有効に使うという安良城お爺ちゃんが5時前からごそごそ始めたので、5時前には出港。昨日と同じく南の風、風速5メーター、昨日よりかなりガスがかかっている。出港して間もなく、美しい朝日を拝めました。全員黙礼

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帰途ではケンケンに挑戦。事前にいろいろと研究した結果、右舷からは表層狙いの飛行板を、左舷からは中層狙いの潜行板を流す。ちらちらと後方を気にしながら油壺に向かっていると、飛行板に何かがHIT。マグロか真鰹かと夢は拡がります。BUT、上げてみればいつものシイラ。釣れる魚は36年前と変わらなかった。トホホ。写真は私と可哀想なシイラ君。

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可哀想なシイラ君は岩崎シェフの手にかかり、すぐに生姜焼きに変身し、我々の胃袋に納まりました。

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そうこうしている内に、10時には帰港。楽しい、楽しい真鶴クルージングでした。「Pacific Boys2のメンバー、乗せてくれてありがとう。いつも感謝してるよ!」

これを読んでいるOB・OGの皆様の中に、海と縁のなくなった方が多数いらっしゃると思います。私もそうでした。でも久し振りに海に還って、改めて海の素晴らしさを思い出しました。煩わしい仕事、家族の問題、将来への不安、この年になるといろいろありますが、一瞬全て忘れました。太陽が沈む時の凪いだ夏の黄昏はもちろん、冬の荒れる海、重い風、黒く険しい波、あれが全て私の原点だと思い出しました。海の素晴らしさをより多くの人に、再び味わって頂きたいと思います。

拙い文に最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

 

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